最近利用者さまの中で便秘をするというお声が増えてきました。便秘にも様々な原因はありますが、最近の要因は外出自粛で体を動かす機会が減り腸が刺激されずに起きているものだと思われます。そうした方々を触らせて頂くと腹部や下肢の筋力が低下しているのがわかります。腸内細菌が脳の働きと関係しているという研究もあるため便秘で腸内環境が低下することは単に消化器の環境悪化だけではなく、思考力の低下などにもつながります。なるべく早い段階で解消させる必要があります。
便秘に対しての施術方法はいくつかあり、まずは腹部マッサージを行います。図にある時計回りの軽擦(皮膚をなぞるような軽く擦る手技)から始まり、状態によっては少し大きく動かしていき腸へ刺激を与えていきます。同時に下肢の手技やストレッチも行います。
また鍼灸では上下肢や腹部、背部のツボへ施術します。有名な足三里(あしさんり)も便秘に有効です。
かなり腹部の力が弱い方には場合に応じて帯脈(たいみゃく)というツボを後半で使用することもあります。かなり腸が動きますが、こちらはちょっと刺激的なツボなのでご利用者様のご様子を伺いながら使います。
利用者様へのセルフケアとしては上図の軽擦や腹式呼吸、足腰を中心とした自宅で出来る運動やストレッチを指導します。これでだいぶ改善されるはずです。腸内環境を整えて頭も体もスッキリした生活を送りましょう!
