東洋医学は身体全体を診る医学です。
身体の組織が独立し合っているのではなく、常にお互いに連絡し合っていると考えています。
そのため西洋医学のように臓器それぞれに対して専門家がいるわけではありませんが、身体内部の関係性を重視して全体を整えていくことを得意としています。
これを前回ご紹介させていただいた「経絡経穴(けいらくけいけつ)」からご説明致します。(まだ読まれていらっしゃらない方はHP内ブログ「東洋医学 経絡経穴」でも発信していますので、ご参照ください)。
14本の経絡はそれぞれ縦横無尽に駆け巡っています。様々なラインが様々なツボを介して結びついていますが、ライン自体2本1セットで結びつきが強いものがあります。
聞いたこともあるかもしれません「陰陽」と呼ばれるものです。
以下それぞれの経絡陰陽の関係
☆陰⇔陽
・肺⇔大腸
・脾⇔胃
・心⇔小腸
・腎⇔膀胱
・心包⇔三焦
・肝⇔胆
・任⇔督
上記が特に関係性の深いもの同士で結びついているものです。何らかの症状に対してセットで使うと相乗効果を発揮します。(心包⇔三焦や任⇔督は東洋医学の考えです。こちらは今後お伝えしていきます。)
例えば昨今風邪などが流行る中、免疫を高める意味合いで私は「尺沢(しゃくたく)」というツボを使います。これは肺経(はいけい)に属するツボです。そしてよくセットで使うのは「曲池(きょくち)」、これは大腸経(だいちょうけい)のツボです。西洋医学では肺と大腸の役割の一つとして肺(呼吸器)は呼吸を通して外部からのウイルスなどの侵入を防ぐ、大腸(腸)は腸内細菌を活性し免疫を高める、ということが挙げられます。そして東洋医学ではその肺と大腸がセットで関係が強いのです。
いかがですか?経絡経穴を通して東洋と西洋医学の結びつきが感じられます!